48歳、SEの夫は3ヶ月の転職活動を経てどうにかこうにか転職する事が出来ました。

- 転職活動期間3ヶ月
- 書類選考50社以上
- 面接9社
- 内定1社
今回は夫の転職活動を踏まえて、転職するのが厳しいと言われている40代、50代と言った中高年の方が年収を下げずに転職するための方法についてお届けします。
中高年が年収を下げずに転職するためにするべきこと
目次
インターネットで転職情報を漁っていると「中高年で転職しても年収が下がるとは限らない」みたいな記事をよく読みます。でも、これって大抵ハイスペックな人達の話だったりするんですよね。
参考
日経電子版
「転職すると年収が下がる」は本当か? データで検証
リクルートワークス研究所副所長 中尾隆一郎
日本を動かすようなことをしている人達や業界の最先端を行く人達の書いたノウハウなんて、一般的なサラリーマンの転職活動には全く役に立ちません。
ポイント
最近は「人手が足りない」「労働人口が減少している」「不遇の40代の一発逆転」などと、中高年が転職活動をする上において希望の持てそうな話が飛び込んできますが、そうはいかないのが現状てず。
中高年が転職エージェント断られる現状
あなたはビズリーチの広告を見たことありますか?
ビズリーチ広告イメージ
ビズリーチの広告を勝手に使用する訳にはいかないので上の画像は「いらすとや」さんのキャラクターを使ったイメージです。
中高年の転職が厳しい中でも「中高年向けの転職エージェントならどうにかなるかも」と考える方も多いかと思います。
しかし、ハイスペックを売りにしている転職エージェントは登録する事さえ難しいのが現状です。
夫の場合、転職エージェント3社から登録を拒否されています。
転職エージェントから断られた時の記録
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47歳の転職活動。転職エージェント3連発でお断り。ビズリーチからも拒否された夫の明日はどっちだ?
47歳で2回目の転職活動をはじめた夫。転職サイト3つとDODA転職エージェントに登録してみたものの、いまだ書類選考を突破 ...
ハイスペック求人で1番メジャー感があるのがビズリーチですか、JAC Recruitmentも転職希望者を選んでいる印象があります。実のところ「大手」と呼ばれるような転職エージェントでも「40代、50代はお断り」な転職エージェント多数あります。
転職エージェント事情を知らない方だと「それって、年齢が問題なんじゃなくて、本人のスペックが低いからじゃね?」と思われるのではないでしょうか?
確かに、ビズリーチにしてもJAC Recruitmentにしても、ヘッドハンティングから声がかかるようなキャリアをお持ちの方なら登録可能だと思います。
ところで一般的に「ハイスペック」と言われるサラリーマンって日本にどれくらいいると思いますか?
年収1000万円以上稼いでいるサラリーマン男性の比率
年 年収1000万円以上の人数 全体の人数 年収1000万以上の割合 2016年 189万1007人 2862万2202人 6.61% 2015年 191万6178人 2831万3613人 6.77% 2014年 183万5737人 2805万85人 6.54% 2013年 168万8582人 2753万5369人 6.13% 2012年 157万5962人 2726万2168人 5.78% 2011年 163万6522人 2730万7970人 5.99% 2010年 160万6468人 2728万6395人 5.89%
上の表を見ても分かるように「ハイスペックで年収1000万円以上稼いでいるサラリーマン」は全体の7%にも満たないのが現状です。
ちょっと考えてみてください。ハイスペック求人を扱っている転職エージェントがここまで数の少ない人間だけを対象に仕事をしていると思いますか?
では、こちらのブログをご覧ください。
前職年収300万以下、現在無職の僕がビズリーチに登録した結果w
ポイント
このブログは題名通り「前職年収300万円以下」の男性がビズリーチに登録した記録が綴られています。彼は都内の私大を卒業後、新卒でメーカーに入社し、わずか1年で退職しています。お世辞にも高スペックとは言い難いのですが、ビズリーチの審査を通過し、スカウトメールを受け取っています。
あたなは前職が年収300万円以下で新卒後、1年未満で退職している男性が「ハイスペック」だと思いますか?
ハイスペック求人を謳っているからと言って、必ずしもハイスペックである必要はないのです。
結局のところここでも「年齢」がポイントになってきます。
ブログの主は25歳。彼のスペックで40代だったとしたら…ビズリーチの審査に通過出来るとは思えませんよね?
ポイント
ちなみに夫は合格率が低く超難関とされる情報処理系の資格を持っていますが、それでもなお、いくつかの転職エージェントに登録出来ませんでした。
中高年でも登録出来る転職エージェント
中高年の方が転職活動をする場合、とにかく片っ端から転職エージェントに登録してみてください。
ほとんどの転職エージェントからは「残念ですが紹介できる案件がございません」的なメール1通で断られるかと思います。
夫は『DODA転職エージェント』にどうにかこうにか登録する事が出来ました。
DODA転職エージェントに登録した時の話
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47歳SEの転職。DODAのエージェントサービスに登録してみた。
47歳SEの夫は2回目の転職活動に挑むことになりました。最初にしたのは転職サイトへの登録。次は転職エージェントへの登録で ...
ポイント
あくまでも巷の噂レベルですが大手と言われる『DODA転職エージェント』や『リクルートエージェント』は中高年でもお断りされる事が少ないようです。しかし、これも職種によって状況は変わってくるかと思います。
それでも転職エージェントに登録出来ない場合
夫はどうにかこうにか『DODA転職エージェント』に登録出来た訳ですが、もしかすると「転職エージェントに登録する事さえ出来ない」「転職活動のスタートラインにさえ立てない」と言う方もおられるかと思います。
そんな場合はひとまず『転職サイト』に登録してみてください。
「転職サイトなんて若者の使うものでしょ? 中高年の求人なんてあるの?」と思われるかと思います。
ポイント
結論から申し上げると、転職サイトで中高年の方が職種を変えずに再就職先を見つけるのは相当難しいと思います。
「とりあえず登録してもいいよ」と「紹介できる求人があるよ」とでは、全く話が違うのです。
夫の場合、転職サイトから届くマッチングメールはほとんと役に立ちませんでした。
夫はSEを希望しているのに、転職サイトからはバスの運転手、タクシーの運転手、飲食店店長、住宅営業、介護職と希望しない職種の求人がジャンジャン送られてきました。
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47歳の転職活動。SE職希望なのにバスの運転手のスカウトが届く。
47歳で2回目の転職活動をスタートした夫の現状ですが、控えめに言って全く進展していません。 DODAの転職エージェントか ...
マッチする求人が無くても転職サイトに登録して戴きたい理由
たとえ直接応募出来る求人が無かったとしても、転職サイトへの登録は無駄ではありません。むしろ「ここが重要」と言っても過言ではないのです。
ポイント
転職サイトへの登録は転職エージェントのキャリアアドバイザーにあなたと言う人材を見つけてもらうキッカケと思ってください。言うなれば婚活サイトに登録して、マッチする相手を探してもらうのと同じです。
転職サイトに登録しておくと「そんな転職エージェント聞いたことないな?」と言うような中小の転職エージェントから「うちに登録しませんか?」と声が掛かる事があります。
「どこの馬の骨とも分からない転職エージェントに登録してどうなるって言うんだ?」と思われるかも知れませんが、中小の転職エージェントが意外に良い求人を握っている可能性もあるんです。
実際、夫は2回転職していますが、2回とも名前さえ聞いたことのない転職エージェント経由で内定を得ています。
転職エージェントの良し悪し
中高年の方が転職活動をする場合、転職エージェントを抜きにすすめていくのは難しいかと思います。誰もが「出来るだけ良い転職エージェントに登録したい」と思うのではないでしょうか?
インターネットで検索すると「中高年の転職に強い転職エージェントランキング」なんて物がありますし、転職エージェントの口コミサイトも沢山あります。しかし実際にいくつか転職エージェントを使ってみての感想を書かせていただくと「口コミは全くアテにならないな」としか言えません。
5ちゃんねる(2ちゃんねる)を見ていると「この転職エージェントは使えない」とか「ここの転職エージェントはクソ」みたいな書かれ方をしている転職エージェントであっても、実際に使ってみると「そんな事もないけど?」と思う事が多いのです。
私も夫も転職エージェントをヨイショするつもりはありません。
ポイント
転職エージェントの良し悪しは会社単位では決まらないんです。「良いキャリアアドバイザーに当たるかどうか」が全てだと思ってください。
キャリアアドバイザーの良し悪しについて
では、どうしたら良いキャリアアドバイザーに巡り会えるのでしょうか?
残念ながら、こればかりは「自分の持っている運次第」としか言いようがなく、必勝法はありません。
ポイント
キャリアアドバイザーの中には「やたら業界の事情を知っている人」います。彼らは「自分が欲しいと思う人材」を常に探しているので、転職サイトに登録する時は、絶対に面倒がらず「良いキャリアアドバイザーの目に留まるようなエントリーシート」を作ってください。
中高年が転職活動をする場合、転職サイトを通じて闇雲に応募してみたとこで、書類選考さえ通過出来ないのが現成です。
また、転職エージェント経由で応募したとしても、ミスマッチな求人ばかりを紹介された場合、何社応募したところで書類選考を突破出来ないかと思います。
「30代しかいりません」と思っている企業に40代、50代の人が応募してみたところで書類選考突破出来るはずがありません。
ポイント
夫の場合、最もお世話になったキャリアアドバイザーさんは初めての面談の時に「○○社からの紹介で応募しても、書類選考の時点で通らないんじゃないですか?」とズバリ言い当ててきました。
「あそこの投げてくる求人は30代向けの求人なんですよね。あなたのキャリアとは合っていないんですよ」とも、話していました。
実際、そのキャリアアドバイザーから紹介される求人は8割程度の確率で書類選考を通過していました。
内定ゲットの決め手となるもの
中高年の転職活動は「この人なら大丈夫」と思えるキャリアアドバイザーに巡り会えてからが本番です。
ポイント
1社でも書類選考を通過すれば転職活動をしていく上で自信になりますし、自分のキャリアを把握してくれるキャリアアドバイザーさんなら、マッチする求人を紹介してくれるので面接の回数も増えていきます。
ただし、付き合いの深いキャリアアドバイザーさんからの紹介で内定が出るとは限りません。
夫の場合、2回目の転職活動では『Adecco Spring転職エージェント』さんに散々お世話になってきたにも関わらず、実際に内定が出たのは転職活動終盤に声を掛けてくれた転職エージェント経由した。
内定が出た企業を紹介を紹介してくれた転職エージェントから来た求人はわずか2社。2社面接して1社内定と言う結果になりました。
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48歳SEの転職。面接9社目。内定キタ~!
48歳SEの夫。ブラックな業務に耐え切れず、黄金週間明けから転職活動をスタート。 転職先が決まらないまま退職してしまった ...
ふんわりした言い方で恐縮ですが、たかが転職活動と言っても最後の最後は「運」とか「縁」のような物が左右してくる気がします。
年収を下げず転職するために
ここまで読んでくださった方の中には「ところで年収の話はいつ出てくるんだ?」と思われた方もおられる事と思います。
ブログタイトルは『40代、50代の中高年サラリーマンが年収を下げず転職するためにするべきこと。』とありますが、年収の話は全く触れていませんよね。
夫はいくつかの転職エージェントに登録して、何人かのキャリアアドバイザーさんのお世話になりましたが、キャリアアドバイザーさんによって年収に対する考え方が違っていました。
年収についての考え方について、声を大にして言う人は1人もいませんでしたが、大雑把に分けるとキャリアアドバイザーさん達の考えはは2つのグループに別れていました。
グループ1
- 中高年のオッサンが転職とか無理だし
- 年収がどうとか、グダグダ文句言うなって
- そもそも下がるの覚悟でヨ・ロ・シ・ク!
このグループのキャリアアドバイザーさんは、言っちゃなんですが全く頼りになりませんでした。そもそ夫のスペックに沿わない求人が多く、書類選考さえ通過出来ませんでした。
2つ目のグループ
- スペックに見合った年収を提案していきましょう
- って言うか転職活動が厳しくても自分を安売りしちゃ駄目ですよ
- 年収の交渉は私が頑張りますからお任せください!
このグループのキャリアアドバイザーから提案される求人は書類選考の突破率が多く、夫が内定をゲットした会社の場合も最初の提示額より遥かに上の年収で働くことが決定しました。どうやら、キャリアアドバイザーさんが相当頑張ってくれたようです。
良いキャリアアドバイザーに出会う努力を!
ポイント
中高年の転職活動は「良いキャリアアドバイザーに出会えるかどうか」が成功の鍵です。
まずは転職エージェントに登録してください。
転職エージェントに登録出来ない場合は自分のスペックを最大に生かせる形でキャリアシートを仕上げて、転職サイトに登録しましょう。そして転職エージェントから声が掛かるまで待ってください。
自分に合った良いキャリアアドバイザーに巡り会うのは難しいかと思います。キャリアアドバイザーから冷たくあしらわれても、どうか挫けないでください。そのキャリアアドバイザーはあなたのスペックを理解していないだけかも知れません。
キャリアアドバイザーが変わるだけで、あなたの扱われ方は変わります。「雲泥の差」と言っても良いレベルです。
是非、良いキャリアアドバイザーと出会い、内定に繋げて戴きたいと思います。
ここまで長々と読んでくださってありがとうございました。転職活動が上手くいくことを心から願っています。
48歳、2回目の転職活動の記録
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47歳SE。2回目の転職活動。転職サイトへの登録。
夫は43歳の時に働いていた会社が突然、民事再生を申請して事実上の倒産。転職活動を経てどうにかこうにか再就職する事が出来ま ...
43歳、1回目の転職活動の記録
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40代の転職。ようやく転職エージェントの社内選考を突破!
夫は43歳にして生まれて初めて転職活動をすることになりました。 大学を卒業後、ずっと同じ会社で働いてきた夫は会社が民事再 ...