今回は夫自身の話ではなく夫の後輩の話です。
会社が民事再生になった後、夫は事業譲渡先の会社に転籍しました。
その後、夫は転職したのですが、夫の後輩はそのまま事業譲渡先の会社に残りました。
働いている会社が民事再生になって身の振り方を考えておられる方の参考になればと思い、紹介させて戴きます。
民事再生で事業譲渡先に転籍した41歳SE


事業譲渡先に転籍したSEのスペック
夫の後輩は夫よりも3歳下。現在41歳。会社が民事再生を申請した年は40歳でした。
職種はSE。結婚して妻はいますが、子どもはおらず住宅ローン有り。
夫と後輩は特別仲の良い先輩後輩ではなかったようです。
夫の後輩はSEと言う職種にありがちですが「どちらかと言うとコミュニケーションは苦手」なタイプ。
転職後は年賀状だけで繋がっていたようですが、夫のフェイスブックに友達申請が届き「久しぶりに会いたい」と連絡してきたそうです。
夫の後輩の転籍時の待遇
夫の後輩は夫と同じく「会社が民事再生した時と同じ年収」で事業譲渡先に転籍しました。
「同じ待遇なら上々じゃないか?」と思われるかと思うのですが、ここにちょっとした問題があります。
夫の前の会社は月給制でボーナスもありました。
しかし事業不振のため何年もボーナスは出ておらず、残業代もまともに出ない状態でした。
一方、事業譲渡先は年棒制。ボーナスも退職金もありません。
事業譲渡では、前年度の年収がそのまま年俸になった訳です。
残業代とボーナスが出ない状態の年収がそのまま年俸になったのですから「同じ待遇」とは言い切れません。


夫の後輩の1年後の待遇
微妙過ぎる条件での待遇での転籍でしたが、転籍時の面接では「1年経った時点で、給与は見直します。悪いようにしません」との事でした。
しかし1年働いての年俸は「前年度プラス3万円」だったとのこと。
これは月収ではなく年収の話です。
月収で言うなら1ヶ月2500円アップと言うことです。
年収が上がらないよりマシだとは言うものの、夫の後輩が不満に思ったのは言うまでもありません。
余談ですが……
夫は1年以上ぶりに後輩に会って衝撃を受けたようでした。彼はストレスから激太りしていたのです。
体調も良くないらしく、内科と心療内科の薬を飲みながら働いているのだとか。
「人間って、たった1年間でこんなに変わるものか……」と夫はショックを受けていたようでした。
正直、夫自身も転職して仕事が楽になった訳ではありません。
年収は上がりましたが、夫の中には「本当にこれで良かったんだろうか?」と言う気持ちがあったようです。
しかし、夫の後輩に会ってはじめて「転職は正解だった」と思ったとのこと。
「転職した方がいいのか、残った方がいいのか」と言う問題の答えは「人それぞれ」としか言いようがありません。
どんなに熟考したところで結局のところ「やってみなければ分からない」のです。
現在進行形で迷っておられる方は、どんな風に転んだとしてもご自身が納得のいく選択をして戴きたいと思います。
合わせて読みたい(さらにその後) 前回の更新『民事再生した会社に残った人の1年後(41歳。SE)』で民事再生した会社に残った夫の後輩の話を書きましたが、今回はその後輩の話の続きです。 夫自身の体験ではありませんが、転職活動の参考になれ ...
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