40代、50代の中高年の方が転職を考えておられる場合、その理由は様々です。筆者の夫の場合、勤めていた会社が民事再生を申請(事実上倒産)したので、止むを得ず転職する事になりました。
会社が倒産したり、また解雇されたりと言うような「止むを得ず」の事情の方は「転職しようか、どうしようか」と迷っていられるだけの余裕はありませんが、そうでない方の場合は転職するのが最善なのかどうか、よくよく考えて戴きたいと思います。
「転職=幸せ」ではない?
転職ブログで「転職するのは考えて」と書いてしまうのはどうかと思うのですが、若い人の転職と違って、40代、50代での転職の場合は転職としたからと言ってバラ色の未来が待っているとは限らないのです。
実際は「転職しても、しなくても大変」と言うのが現状です。むしろ「転職前も転職後も大変。何も変わらなかった」と言える人は上々です。
以前から何度となく書かせて戴いていますが、中高年の転職の場合、転職後の年収は上がるよりも下がる覚悟が必要です。もちろん、年収が下がっても充分暮らしが成り立つのであれば問題ないのですが、そうでないケースが増えています。

転職活動最大の難関かも知れない

リクルートの調べによると……
リクルートの調べによると転職後に年収が増えた人は転職者の25%。変わらなかった人は17%。減った人が58%と言う結果が出ています。
ただし、これはリクナビを利用して転職した人に対するアンケートの結果。20代、30代の転職者も多く含まれています。40代、50代の転職者だけでアンケートを取ると、もっと厳しい結果が出るかと思います。

収入減が半数もいるんだ

住宅ローン破綻の現状
住宅ローン破綻に陥る人の年代は様々ですが、ここ数年は40代、50代の住宅ローン破綻が増えているそうです。
無理のない範囲でローンを組んでいる場合は問題ないのですが「ちょっと背伸びしてマイホームを」とローンを組んだ場合が問題です。現時点では中高年が転職する場合、年収が100万円以上下がるケースも少なくないのです。
転職後、年収が下がってローンを払いきれれないケースが増えているため、最近フィナンシャルプランナーの中に「40歳で年収300万という最悪の事態を想定して住宅ローンを組んでください」と提唱する方もおられるほどです。

厳しいなぁ…

住宅ローンを払えるかどうか
転職をするにあたり「年収が下がっても住宅ローンを払えるかどうか」と言う事を熟慮して戴きたいと思います。無理のない返済計画の場合は問題ありませんし、配偶者が働くことで、転職後に下がった世帯年収を補う事が出来れば大丈夫かと思います。
また、最低でも自宅を任意売却をしてプラスになる……または「プラマイ0」になるかどうかを確認して戴きたいと思います。
私も夫が転職を決意した時、不動産業者に依頼して自宅を売却するための査定をしました。ちなみに、我が家の場合は自宅を売却したお金でローンを返済したら「プラマイ0」。引っ越し代が出るか出ないか……と言う状況でした。

価格だけでも知りたい
…と言う名目でお願いしました

もう少し高く売れる気でいたよ
Webで査定を申込出来るサイトもあるので「自分の家がどれくらいで売れるのか」を確認だけでもしておいた方が良いかと思います。
まとめ
40代、50代。中高年の方が転職をする場合「住宅ローンの有無」は相当大きな問題になってきます。「なんとかなるさ」と楽観視せず、最悪の自体を想定して準備、決断なさってください。