以前『中高年の転職。転職しても良い事なんてないらしい? 転職者の50%は転職した事を後悔している?』と言う記事で「転職しない方が良いケース」についてお届けしましたが、今回は「厳しい状況であっても転職して戴きたいケース」についてお届けしたいと思います。
転職する勇気を!
「若い頃の苦労は買ってでもしろ」なんて言葉もありますが、中高年の方の場合、若いとは言えませんよね。苦労なんてしないに越したことはありません。ですから、もし転職するよりも今の会社で我慢する方が自分にとって得なのであれば転職はしない方が良いとおもいます。逆に「転職活動がどんなに厳しくても転職した方がいい人」がいるのも事実なのです。


転職した方が良いのはどんな場合?
では、どんな人は転職した方が良いのでしょうか? これについては色々なパターンが考えられます。例えば……
→これは論外。転職云々以前に労基(労働基準監督署)に駆け込むべき
→もう若くないんです。死んでも花実は咲きません。自分の命を1番に。
→これも転職を即決しても良いとおもいます。
→人生には何が起こるか分かりません。やむを得ない事情もあるかと思います。
さて。これらのパターンを読んでみて、何か共通点のようなものを見い出す事は出来ないでしょうか? 実はこれらのパターンは結局のところ「生きるか死ぬか」と言う問題なのです。
給与の支払いが滞れば生活していけませんし、それ以外の3つについても突き詰めてしまえば命に関わる問題です。これらは「転職しようか、どうしようか」と迷うのではなく、前向きに生きる努力をするならば自然と答えが出てくるかと思います。
転職しなかった人のその後…
夫は務めていた会社が民事再生するのをキッカケに転職を決意しました。おかげさまで無事再就職する事が出来ましたが、夫の元同僚の中には民事再生した後、引き継いだ会社に転籍する事を選んだ人達がいます。そのことについては以前の『民事再生からの事業譲渡。会社に残った41歳SEの本音。』と言う記事で詳しくご紹介しているのですが、ここで登場した「夫の後輩」のその後は悲惨なものでした。
転職しなかった夫の後輩の話
夫の後輩は会社が民事再生になり事実上倒産した後、事業譲渡した会社に転籍。夫はこの時点で転職した訳ですが、後輩は留まることを選択しました。転籍した会社は「前と同じ年収を保障する」とのことでした。
しかし「前と同じ状態」と言うところで既に問題があるのです。民事再生した会社は業績があったため残業代カット、ボーナスゼロの状態が続いていました。その状態での年収ですから決して良い訳ではありません。
「次年度からは昇給します」との事でしたが1年目の昇給額は年間3万円。月額にすると2500円でした。

中学生の小遣いだよな…

ほとんど変わっていないのよね
それでも、やり甲斐があったり、働きやすい会社なら良かったのですが待遇は悪化する一方。結局、夫の後輩は心を病んで休職することになってしまいました。幸い、共働きでお子さんがいないとのことですから、休職していても路頭に迷う…なんて事にはならないのですが「そこまで辛いなら転職すれば良かったのに」と思わずにはいられません。
まとめ
自分の命は自分で守ってください。身体や心を病んでしまうような会社なら転職する方がマシです。1度失った健康は取り戻すのが大変です。若い頃なら回復するのも早かったかと思うのですが、中高年ともなるとそうもいきません。
心身を病んでしまうような状況であるのなら、たとえ転職活動が厳しくても、転職先がパラダイスでなかったとしても「会社を辞める」「転職する」勇気を持って戴きたいと思います。